発達障害で勉強についていけないと気づいた時の、母親の行動と反省

勉強についていけない子供 勉強習い事

発達障害で勉強についていけないと気づいた時、どうすれば良いのでしょうか。

我が家では娘が小学1年生の時に勉強に遅れがあると特別支援級担任に指摘されました。

この記事では、その当時の対処方法や失敗についてお話しするとともに、

・算数が分からない原因
・支援級担任への不満
・発達障害児の勉強が無駄なのか

以上の、深く悩んだことについてまとめました。

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発達障害で勉強ついていけない場合にはどうしたら良いの?

我が家で最初に「勉強が分からない。クラスの皆についていけない」という壁にぶち当たったのは、小学校1年生の2学期に行う、繰り上がり計算と繰り下がり計算でした。

もちろん、それ以外にもウチの娘の場合は、

・運動も苦手
・集団行動が苦手
・大勢の中に入るのが辛い

このように、勉強以外の困りごとも沢山あり、日々様々なことでサポートが必要でした。
ですので、特別支援学級に入ったのは正解だったのだなあ、と感じたものです。

特別支援学級の授業は学校よって方針が異なります。この時に在籍していた小学校では、国語や算数は支援級での個別授業も可能だけど、可能な限り通常級で過ごせるようにしていく、という方針でした。
ですが、通常級で勉強がついていけないことが分かった時点で、算数だけは支援級で個別指導してもらうことになりました。でも、暫くの間個別指導しても勉強が出来ない、ということで、

「家で宿題をやる時にお母さんが勉強をみてあげてくださいね」

と言われてしまいΣ(゚Д゚;)、家で娘の宿題を見守るようにしました。

勉強ついていけない時の小学校の対応は正しかったの?

今振り返ってみると、あの時の小学校の対応は如何なものか、とも感じるのですが、

繰り上がり計算が分からない。
だから、出した宿題をお母さんがみてあげてください。

って変じゃないかなあ、と。だって、先生が教えて出来ないことを母親が教えられるのかなあ、と思うのです。

そして、学校でも個別指導してくれたようですが、
「最終的には覚えてテストで時間を計ることになるので、計算カードで覚えてくださいね。」
と言われたのです。

その時には必死だったので『覚えなきゃ、とか、覚えさせなきゃ』とか思っていたけど、後になって考えてみると、そもそも数の概念が分かっていなくてイメージ出来ていないのだから、覚えるなんて無理だったのです。

そして、それを無理強いしようとした小学校の担任と私って、相当鬼畜だったんだなあ、と痛感しております(-_-;)

算数が分からない原因を考えてみる

でも、いくら覚えさせようとしても全然覚えられません。そもそも、娘は「興味あることなら教えなくても調べたり、一発で覚える」という特性がありますが、興味ないことは何度やっても、本人が努力しようとしても全く受け付けないからです。

ところで、前記事でお話ししたように、私と夫は勉強遅れという経験がなく、むしろ算数や数学は得意科目でした。そして、娘は数に対して小学校入学以前から親しんでいたので、私としても、算数ができないとは思っていませんでした。

でも、実際に分からないなら仕方ない、と思って家で勉強を見守るようにしていたのですが(元々1学期の最初から常に宿題は私の隣でやっていたので見守っていました)、1学期の時点では全然そんな様子がなかったのです。スピードが遅いという欠点はあったのですが。

で、2学期に繰り上がり計算が分からないという時点でその原因を考えたところ、5の概念、10の概念がイメージ出来ないとか、まとまりとして把握できないという問題に気付きました。
そして、その時点で、数には数量と数序の違いがあり、娘の場合には「数序(1,2,3,4・・・という順番)」は理解できているけど、数量としての認識が理解できていないということに気付きました。

そして、その気付きから、発達障害の子供には、本人の特性に応じた教え方をすべきということにようやく気づきました。そして、発達障害系の本を読み漁って、サクランボ計算の方法をじっくり行い、そこで本人がイメージしやすい方法で1つ1つ丁寧に解くことで数のイメージ作りをしていきました。

1年生の3月時点でようやく繰り上がり計算と繰り下がり計算を理解して、自分で解けるようになりホッとしたものです。

支援級の担任への不満が出てきた

小学校入学時点では、療育に変わるものが特別支援級であり、支援級では発達障害に詳しい先生が子供のことを見てくれる、ということを聞いていました。だから安心して学校にお任せする姿勢でいたのです。

でも、勉強についていけないという事態になり、子供の勉強をよく見るようになってから、「支援級の担任というのはこういうものなのか?」という疑問と「もっと発達障害児について勉強してほしいのに!」という不満が出てきました。

学校によっても、先生1人1人によっても違うと思いますが、それだけ日本の特別支援教育は画一的でないのですよね。もちろん、子供1人1人の特性が違うので、それを全て理解して対応するというのは大変なことなのでしょうけど。

我が家の場合、後になって強く感じた不満は、発達障害特性があることは当然分かっているのだから、通常級に合わせて解く速さの勝負をする(タイムを計る)とか、暗記を無理強いさせる等でなく、もっと基本的な計算の仕組みやイメージを理解させてほしかったのに、してもらえなかったことです。

残念なことに、当時在籍していた学校の先生方は教科書以外の教え方を知らなかったようです。なぜそこまで娘が計算を理解できていないのか、どのように教えているのかを聞いたところ、教科書通りに教えて、ただドリルを決まった時間内に何問解けるかを行うだけだったのです。

(もちろん、世の中には子供の特性に応じた教え方の出来る先生方がいるし、そういう先生に教わっていたら、親子共々とても楽しかっただろうなと思うのですが。)

母親は無自覚で子供の心を傷つける

でも、こんな内容だったにもかかわらず、その時には、
「先生方が個別指導してくれたのに理解できないなんて、うちの娘はなんて馬鹿なんだろう(泣)」
「アスペルガー症候群とか高機能自閉症などの特性がある、と言われていたけど実際には知的障害なんじゃないか」
と常に疑っていました。それほど、勉強が全く理解できなかったのです。

そして、悲嘆に暮れていた母親を見ていた娘は、自己肯定感がかなり下がってしまいました。

子供は母親の気持ちを敏感に察知します。子供のことで凹むと、子供の心を傷つけることになります。
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発達障害は勉強やっても無駄なのか?

発達障害だからといって、勉強をやることが無駄になることは決してありません。
ただし、「やり方さえ間違わなければ」の話ですが。

発達障害がある子供が勉強でついていけなくなると、「勉強をやっても無駄なのではないか」という考えが頭をかすめるかもしれません。

我が家の場合、学校の先生に半分匙投げられて家で教えてみたものの、何故躓いているのか最初理解できなかったので、このまま何も分からず大きくなったらどうなるんだろう、という恐怖でいっぱいになりました。

そこから、様々な専門家の教えを請おうと考え、あちこちの機関を彷徨うことになりました。
(ちょっと長くなるので、この辺は後日書く予定です。)

その1つのところで言われたことで勉強に関することは、

・知的障害ではないし、この場(教育相談)の話をきちんと理解できているお子さんなので、勉強はできるようになるはず。
・子供が理解できるように教えてね。
・たぶん、学校の先生よりもお母さんの方がお子さんのこと分かっているので勉強はお母さんが教えた方がいい。

というようなことでした。

『おいおい、そんなことを言っていいの?』という内容もありましたが、その通りとも思ったので、もっと娘の勉強は自分で見なきゃいけないのだろうな、と考えを改めることにしました。

発達障害に限らず、勉強についていけない場合は、特に親が一緒に勉強をしてみて、どこで躓いて出来ないのかを探る方が良いようです。もちろん、学校の先生がそこまできちんと対応してくれるのが理想的なんでしょうけど、そのスキルを持っている先生はなかなかいないのかもしれません。

子供の学年が上になるほど勉強の難易度も上がるので親が教えるのは難しいでしょうけど、小学校1年生ならまだできますものね。(でも、逆に「小学校1年生の勉強で躓くなんて全く理解できない!」というお父さんやお母さんも多いですよね。私もそんな親の1人でした。)

でも、今思うと、ウチの娘は「11という数が何を意味するのかイメージできない」とか、「なぜ1ヶ月が31日あるのか意味がわからない」などと、普通の人間なら「そういう物なのね」で済ませる部分に対して、1つ1つ自分なりのイメージが出来ないと納得できないのですが、そういう特性から故の理解欠如だったのです。

こういう場合、今思えば、ゆっくり、教科書に沿った勉強というよりも、定義の根源に戻って一緒に考えてみるべきだったんだろうな、と反省しています。

そして、その当時はどう説明すれば理解できるのか、と必死に考えて、発達障害児向けの算数のテキストを購入して、繰り上がり計算の解法を1つ1つ説明して、一緒に解いていき、ようやく手順を覚えて出来るようになったのですが、
それをもっと突っ込んで、本人が数に対して明確にイメージできて納得できる次元までやるべきだったと感じてます。(そこまでしなかったためか、2年生の秋には掛け算九九で再度躓くことになりました。)

そして、こういう子供の場合には、周囲の子供達の進度に左右されずに、ゆっくりでもいいので楽しく学び、「勉強って楽しいんだね」という気付きを与えていかなければならなかったのです。

さいごに

勉強についていけない場合、発達障害だと特に親が凹んでしまうかもしれません。そして、子供の将来まで悲観してしまうかもしれません。

でも、発達障害特性があると、一般的な教え方が合わないだけであって、実は子供に合った教え方をすればちゃんと理解するケースもあるし、スピードが遅いだけ、ということもあります。

今は、学校の先生によっては「教科書通りの画一化された方法しか教えることができない」というケースもあり、その子供に合った教え方ができる先生がいない可能性もあります。でも、それが分かれば伸びる可能性もあるので、子供自身をよく見て「なぜ勉強についていけないのか」を一緒に考えてみましょう。

そうすると、子供に合った教え方が見えてくることもありますよ。すごく大変な作業になりますが、やってみてください。
そして、親が子供のことで思い悩むと、子供はそれを敏感に察知してしまい、自己肯定感がかなり下がってしまいます。ですので、頭を切り替えて、小さなことでも分かったこと、出来たことを喜べるよう、前向きにやっていくことが大切です。

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この記事を書いた人
遅咲き星人の母

小学校と中学校で3回不登校した娘がいる主婦です。
現在は通信制高校のサポート校に通学しています。
娘は発達障害(IQ測定不能)のほか、母子分離障害、不安神経症、体幹の弱さ、感覚過敏(主に触覚過敏、嗅覚過敏、聴覚過敏)が酷くて集団活動が超苦手で勉強の遅れもあります。
でも、この数年間は支援者に恵まれ、親子共に少しずつ自己肯定感がアップしてきました。今は、家族とペット(セキセイインコ)が元気で楽しく過ごせる方法を日々考えながら、楽しく生活してます。

(詳しいことを知りたい場合は管理人名をクリックするとプロフィールページに移動します。)

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