不登校になった時、親としては勉強遅れをどうすれば良いのか不安になりますよね。
我が家では発達障害のある小学生の娘が長期間不登校になったため、勉強遅れを取り戻すべく勉強中心のフリースクールに通わせることにしました。
ですが、僅か2ヶ月で退会してしまいました。
今回は、
・上手くいかなかった経過
・フリースクールの見分け方で失敗した原因
以上についてお話しします。
不登校で勉強遅れを取り戻すには?
不登校で勉強遅れを取り戻すのは、不登校の原因に勉強が絡んでいる場合には容易ではないです。
支援者や不登校児のお母さん達の中には、
「勉強遅れは本人がやる気になったらすぐに取り戻せるから大丈夫よ!」
なんていう人もいます。
でも、これは人それぞれ違うのですよね・・・。
我が家の場合、それまでに2回不登校になっています(小学校2年生の秋と、その後転校した小学校でも5年生の春から)。
2校目の小学校でも、その学校に転入する際には先生方に「休めば大丈夫」と言われていました。
そして、不登校を経験した子供のママさんにも、「子供が高校進学する際に一気に勉強を挽回して希望校に合格できた」という話を聞いていました。
でも、2校目の小学校では、1校目のトラウマから勉強する気にならず、そのまま再度の不登校までの間、丸2年以上学校では全然勉強しようとしなかったんですよね。それに、「やる気になったらあっという間に挽回できる」と言われても、娘の場合には元々「勉強が分からない」「皆についていけない」ということから自信が無くてやる気がなくなっているのに、このまま過ごしていたら大人になってもやる気にならないのではないか、という危惧がありました。
我が家だけでなく、実際に不登校児の親として勉強遅れを目の当たりにした場合、冷静ではいられない人が多いのではないでしょうか。そこで、我が家では、ある程度は子供がレールに乗れるような場所が必要だろうと考え、小学校で学ぶことを諦めフリースクールで勉強ができる環境を探すことにしました。
フリースクールで小学生対象はあるの?
この数年間で文科省が不登校を認めるようになり、不登校になった場合に無理矢理登校を促さないよう方向転換したおかげで、フリースクールが結構増えてきています。
でも、娘が不登校になった数年前は、都会ならともかく、ちょっと引っ込んだ地域の場合は小学生対象のフリースクールがほとんどありませんでした。
当時住んでいた地域でフリースクールを探したところ、数ヶ所あったものの、いずれも単なる居場所としてのフリースクールで、皆で一緒に畑仕事をしたりボランティア活動をしたり、ゲームをしたり、という内容でした。
多くの子供がそういう場所を求めているであろうことは理解できるのですが、我が家の場合は、集団に入れないし聴覚過敏があるので大きい声を出したり、ドッヂボールなどのボールが想定外のところから飛んでくるのも苦手。なので、少人数であらかじめ何をやるのか分かっている、落ち着いた場所でないと難しいのです。
こういうことを考えると、フリースクールというのも相当敷居が高い気がしてきました。
そこで、そもそも不登校になった原因の1つである「勉強遅れ」にスポットをあてて探す方法もあるだろうという考えになりました。
そして、あちこちのフリースクールをインターネットで検索したところ、勉強中心のフリースクールがある、ということで、引っ越しを含めて検討することにしました。
フリースクールでの勉強で気づいたこと
結論から言うと、隣接する都府県に引っ越ししてまで選んだフリースクールでしたが僅か2ヶ月で退会しました。そして、その時点では折角引越ししたのにどうしよう・・・という気持ちに一時なったものの、これがきっかけで逆に良い方向に転じることができました。(これについてはまた後日詳しくお話ししたいと考えてます。)
なぜフリースクールで失敗したのか
フリースクールで上手くいかなかった原因はいくつかあるのですが、主なものは以下の3つです。
・指導方法が合わないことを、何度も授業を受けるまで分からなかった
・優秀な人には、勉強が分からない理由や気持ちが分からないことが多い
勉強中心のフリースクールで個別指導の場合でも、一対一でなく、1人の先生が2~3人の生徒を教えることが多く、このフリースクールも同じ形態でした。以前の失敗があったので心配したものの、体験授業を3回受けた時点ではさほど問題なさそうな、上手な指導者だと感じたので不安は払しょくできていました。
※個別指導塾での失敗談はこちらです。
→発達障害で勉強しない子を個別指導塾パーソナルに通わせた結果は?
ですが、実際に引っ越ししてフリースクールに通い始めると、娘が落ち着かなくなっていきました。
これは大きな理由がありました。体験授業の際には私が付き添いして、傍で見守って授業を受けていたので気にしていなかったのですが、実際に入会した後は「お母さんは隣の部屋で待ってもらった方が良いでしょう」と言われ、そこから娘がやる気を失い、なかなか課題が進まないという状態に陥ったのです。
入会前に、娘の勉強以外の様々な課題(ここでの大きな課題は「付き添い」)について、もう少し話し合ってどこで何をどうするか、を事前調整すべきだったのです。でも、当時の私はフリースクールへの移行や引越し手続きなどにも追われ、そこまでの思考力がありませんでした。
そして、体験授業では「勉強というのは子供によって理解の方法が異なるし、教科書でなく別の理解の仕方もあるので、今まで勉強遅れがあっても心配いりませんよ」と言われていたけど、入会後に実際に娘が勉強が分からず困っていた際に出されたのが、どこかの問題集のプリントだけだったり、その他パソコンで行う勉強系のソフトだったのです。
娘がそこで理解できれば良かったのですが、残念なことに、どれもあまりよく分かりませんでした。そして、ますます自信喪失していったのですが、その時の態度が机に突っ伏したり、鉛筆を持ったままボーッとしていたため先生にはイライラされたようですし、先生も「これで分からないと困るんだよね」という感じになってしまいました(T_T)
フリースクールの見分け方で失敗した原因
フリースクールというか、これは指導者の見分け方での失敗ですね。
この失敗で、指導者選びの難しさを痛感しました。そして、その後は娘に合う指導者や場所を探す際にどうすれば良いのか分からないので、毎回かなり慎重になっていきました。
この時の失敗の大きな原因としては、以下の2つがあります。
・どうやったら勉強が理解できるかをもっと子供と話し合うべきだった
どんなに頭の良い指導者でも、多角的に問題を見ることが出来ないと子供の個性や長所、課題を子供視点で見ることができないのですね。ホームページに書いてあったその指導者の教育理念や指導方法はすごく立派で共感できるものだったのですが。
そして、やっぱり「できない子供の気持ちを分かってくれない」ためか、娘も徐々にフリースクールへ通う気持ちがなくなってしまいました。
でも、この時にはまだ分かっていませんでしたが、今振り返ってみると、もっと私自身が娘と話し合いをする必要があったのです。娘もその頃から、「不登校のままで何もしないと、将来私はどうなっちゃうんだろう?」という不安も出てきており、それもありフリースクールに通うことに対して前向きになっていました。
でも、最初の時点で「いくら勉強しようとしても全然理解できない」ことに対して、「どうやったら分かるようになるのか」をもっと色々話し合ったり、体験授業の時にもっと指導者に相談して、そこから様々な引き出しが出てくるかを確認すべきだったのです。
さいごに
毎回反省だらけの教育機関選びですが、正直言って、ホームページやパンフレットを調べて実際に何度か体験授業をしたとしても、実際に通ってみないと分からない、という所が多いです。それに、指導者と子供の相性はすごく重要です。
今ブログを書きながら当時のことを振り返ってみたのですが、いくら考えても、この当時の私にそれだけ様々な物事を見る目は培われていませんでした。ただ、この時の失敗のおかげで偶然にも良い方向へ展開したし、ここでの反省点が後々の自分に大きく影響しています。
もちろん、失敗せずに子供の不登校や勉強遅れの問題を解消できるのが一番良いのですが、我が家のように何度も失敗しながら何かの気づきを得て後々の成長に繋がることもあり得ます。ですから、真剣に考えて思い立ったら、まずは実際に行動に移してみることが大切です。
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