不登校中学生だと、将来どうなるのでしょうか。
高校に行けるのか、その後大学や就職はどうなるのか・・・と進路のことで悩みますよね。
我が家では、娘が中学で支援級に通っていたのですが、様々なことで悩んだ結果、中学2年生の12月から完全不登校になりました。その後は高校進学目指して勉強中です。
★我が家では中学校だけでなく小学校でも2回不登校しています。詳細は以下の記事をご覧ください。
【小学校での不登校】
→不登校その後はどうなった?原因が先生だった1校目小学校の実例と反省
→小学校が怖い、つまらない。支援級で不登校へ至った発達障害児の事例
【中学校での不登校】
→学校へ行く意味ないと感じて中学支援級で不登校した子供のその後は?
不登校中学生の将来はどうなるの?
不登校でも将来の道は開けます。ただし、本人の意欲がないとスタートできません。
不登校を心配する保護者はすごく多いと思いますが、不登校が否定されていた数年前までと今の状況はかなり異なります。今は文科省でも不登校を受け入れる方向に変わったし、高校でも不登校だった生徒を受け入れるところもあります。また、成績や内申書を重視しない高校もあります。
ただし、そういう高校の場合には「本人の意欲があるかどうか」が重要視されます。そこで、高校進学時までに本人の意欲が出るよう、不登校で傷ついた心身を回復させることが重要でしょう。
不登校中学生の進路について
高校の分類から考える進路
では実際、不登校中学生の場合の進路はどんな高校があるのでしょうか。
高校の分類としては、大きく分けると以下の3つがあります。
・定時制高校
・通信制高校
この中で、全日制の場合には内申書を考慮する高校が大多数なので、不登校だと厳しいです。(地域や学校により、一部例外はあるようです。)
定時制高校や通信制高校などは比較的内申書を考慮しない学校が多いので、不登校経験者はこの選択肢が多いです。
(定時制の場合は卒業までに4年間という学校が多いので、全日制と同じ3年で卒業できる通信制高校の方が良いと考える人が多いかもしれません。ただ、通信制高校でも公立だと4年間で卒業の学校もあるので、学校選びの際にその点も含めてよく考えた方が良いです。)
ちなみに、東京都の公立高校については、チャレンジスクール、エンカレッジスクールなどと分類される高校が数校あり、不登校の場合にはそれらの高校を目指すケースも多いようです。ただ、今は不登校が増えている状況からか非常に人気が高いので受験倍率が高く激戦のようです。
他の道府県についても、一部の公立高校では同じような不登校でも受け入れ可のところもあるようなので、お住まいの自治体でよく調べてください。
一方、通信制高校の場合は、受験の際に面接や作文のみという選考方法の学校が多く、内申書も一応提出するとはいえ、ほとんど考慮しないという方針が多いです。そのため、不登校経験者が受験しやすく、通いやすい雰囲気の学校が多いです。
(一部の人気校では、国語、英語、数学などのテスト選考を行うところもあります。)
通信制高校が不登校経験者にとって良い理由は?

不登校経験者の場合には通信制高校がおすすめですよ。
とよく言われていますが、何が良いのでしょうか。
様々な理由があるのですが、不登校生の場合には、
「毎日決まった時間に学校へ行く」というプレッシャーから解放されること。
これが一番の不安解消に繋がるのではないでしょうか。
実は、通信制高校は「単位制高校」と呼ばれる学校が多いのですが、単位制の場合、普段は出席日数を気にしなくて良いのが利点です。学校によって異なりますが、普段の授業は学校で受けずにオンラインやテレビ等を使うケースもあるのです。
通信制高校の単位の仕組み
通信制高校の単位の仕組みについて簡単にご説明しますね。
(2)スクーリングに参加する。
(3)テストを受ける。
この流れを一通りこなすと単位がもらえます。そして、卒業までに74単位取得できればOK。
ということで、毎日朝から学校に通う必要がないので、朝起きるのが不安な場合には好都合だし、他の生徒との交流もあまりしなくても問題ない。(ただし、学校によって様々な形態があります。)ということで、いじめの心配もありません。
不登校の場合、学校の決まった枠にはめられるのが苦しくて行けなくなるケースもあるし、そういう点でも自分のペースで高校生活ができるというのはすごく気楽になるはずです。
通信制高校ならどこでも良いのか

じゃあ、通信制高校ならどこでも良いの?
・・・というと、そうでもないんですよね。
全日制高校を選ぶ場合なら、偏差値などのある程度の基準で考えるかもしれませんが、通信制高校の場合にはテスト選考のない学校が多いため偏差値という指標が存在しません。では、偏差値の観点では低い生徒ばかりが集まっているのか、というとそうではなく、実際には様々なレベルの生徒が集まっているようです。
でも、通信制高校の場合は偏差値など「どの学校が優れているのか」ではなく、「自分の価値観に合う学校選び」が重要です。
お話しした授業内容だけでも、学校によって様々な違いがあります。
・スクーリング方法 → 頻度は?(週数回、月数回、年1回数日のみ等)、場所は?(普段の校舎、別の会場、遠方での宿泊学習など)
・テスト方法 → スクーリング期間に行う?、別期間に行う?等
また、その他の行事や部活動のあり方、やり方なども異なります。
学校によっては通常の教科以外に将来に繋がる専門的な授業を行うところもあります。プログラミングやペット、イラスト、調理等の勉強をすることもできますが、本当に学校によって全く異なるので、子供がやりたい専門的な授業があるか等、色々調べて見学していくことが大切です。
更に、校則が厳しい学校か、超ゆるい学校か、先生との距離感など様々な違いがあるので、それらの点にも注意して、自分のスタイルに合った学校を選ぶ必要があります。
不登校の親としての心構え
親世代の私達にとっては、不登校というのは「してはいけないこと」という感情が少なからずあります。でも、実は私達は間違った先入観を教育によって植え付けられているのかもしれません。
不登校したくなる理由は子供1人1人違います。でも、それぞれ、行きたくない事情があるし、行くと辛くなる気持ちがあるはずです。
不登校になると高校進学が大変だ、と思うかもしれませんが、「有名高校に進学させたい」とか、「大学進学のためにレベルの高い学校に」などという気持ちだとしたら、それは子供のためではなく自分自身の自己満足かもしれませんので、いったん置いておきましょう。そして、子供の気持ちを汲み取って、今辛い気持ちなら、それが癒えるのを待ちましょう。先に進むためには、まずは子供の心が元気になることが大切です。
ただ、子供が辛い気持ちなら、きっとお母さん自身の心も辛いはずです。子供のことだけで精一杯になるので気付いていないかもしれませんが、子供と学校の板挟みにあったり、家族間での板挟みなど、誰にも言えずに悩んでいるのではありませんか。
だから今は、子供と一緒に元気になるためにも、自分にとっても大事な充電期間と考えてみてはいかがでしょうか。そして、元気になれば、子供はまた将来に向けてどうしたいのか考えることができるようになります。
高校進学も、そうなったら行きたい進路が見えてくるし、自分から目標を立ててそれに向かって突き進むことができるでしょう。
さいごに
我が家の場合、3回目の不登校開始から約1年経過し、まだポワーンとしているものの、漠然とした目標が見えてきたようで、自分なりのペースで歩き出したところです。
まだ高校進学前ですし、今回お話ししたことが実際に娘にとって良い方向に転がるのかは分かりませんが、1回目2回目の不登校とは違い、自分で考える力がついてきているので、きっと娘の未来は良くなるだろうという確信めいた気持ちです。
今回の記事が不登校の子供を心配しているお母さん方の参考になれば幸いです。
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