
子供が不登校になってしまって困ったわ。
引っ越しして転校してやり直す方が良いの?
不登校は近年認められつつあるとはいえ、それでも親としては子供が学校に行かないと不安になりますよね。そこで、新天地でやり直しした方が良いのかもしれない、という考えが芽生えるかもしれません。
でも、引っ越しには費用がかなりかかります。そして、簡単に引っ越しできない状況だってありますよね。
★我が家では、引っ越しと転校を合計3回して、成功体験、失敗体験両方してきました。
その詳細については以下の記事などをご覧ください。
【小学校での不登校】
→不登校その後はどうなった?原因が先生だった1校目小学校の実例と反省
→小学校が怖い、つまらない。支援級で不登校へ至った発達障害児の事例
→不登校で保健室登校が駄目だった理由。対応してくれた小学校との違い。
【中学校での不登校】
→学校へ行く意味ないと感じて中学支援級で不登校した子供のその後は?
不登校の場合に引っ越して転校した方が良いの?
引っ越しと転校の両方するのは多額の費用がかかるし、家族の仕事への影響を考えると慎重に行う方が良いです。ただ、学校の問題だけでなく生活環境にも問題がある場合は、リセットする意味で有効かもしれません。
実際に転校を考える前に他の手段が無いか考えるべきだし、転校する場合でも、引っ越ししないで済む範囲で転校先がないか探すべきでしょう。
ということで、不登校で悩んだ場合は最初に以下のことを考えましょう。
・原因を取り除くことが可能か考える
でも、原因をきちんと把握するのは難しいです。特に子供が小さければ小さいほど難易度が高いです。
というのも、小さい子供だと表現力が拙くて、「なぜ不登校になるほど不安になったのか自分でもよく分からない」ケースが多いからです。様々な場面で不安が積み重なると、何が発端だったのか分からなくなってしまうのです。
こういう状態で親が話を誘導して聞き出そうとすると、親の憶測話になんとなく肯定してしまう可能性もあります。でも実は、本当は別のところに原因があったのに見逃してしまう、というケースもあるので、下手な誘導は禁物です。
また、原因は1つとは限りません。複数の原因があったのに親が1つだけしか気付けていないと、それを取り除いたとしてもまた別の原因によって登校できなくなる可能性もあるのです。
ですので、じっくり子供の様子などを観察していくことが重要です。
不登校で引っ越して転校したのに失敗した我が家の事例
我が家で何度も失敗してしまった敗因は、最初に不登校をした際の原因の中に隠れていた真の原因に気づけなかったことでした。
以前書いた記事では、1校目で不登校になった主な原因は「先生との相性の悪さ」とお話ししました。確かにこれは大きい要素でした。でも、先生との相性が悪くても、娘側にそれ以外の問題がなければ不登校まで至らなかったかもしれません。
でも実際には不登校になってしまいました。実は、隠れた真の原因は、娘の「感覚過敏等の特性」だったのです。そして、私自身も娘の特性をきちんと理解していれば対処できた可能性もあります。でも、この当時はそこまで理解できていませんでした。
というのも、娘の感覚過敏については、幼稚園の頃通っていた療育センターでは一切指摘されていませんでした。感覚過敏を知ったのは、小学生になり療育先がなく困って見つけた作業療法士が指摘してくれたからでした。
それまでは、過敏により様々な場面で困難が生じても、何が原因だか全く理解できずに困っていたのです。ここでようやく「娘の困り行動には原因がある」ということを理解することができました。
娘の感覚過敏等の特性から導き出される感情、感覚は次の通りでした。
・感覚過敏に対する配慮がなかった(「慣れれば大丈夫」と指導されていた)→怖いのに慣れるために何度もやらされる行為が恐怖だった
・安心できる環境ではなかった(学校空間、同級生、先生、近所付き合い等)→やりたくないのにやらされる感が強かった
・不安感を理解してもらえなかった →不安を感じていると気づいてもらえなかった
娘の特性にはこの学校環境は合わなかったし、そこで先生が娘の困り感を理解してくれないので一人で耐えなければならず。そして、最大の理解者であるべき母親さえ理解していないのだから、心折れるしかないのですよね。
ちなみに、親として気付いてあげなきゃいけなかった、と反省したのは上記の太字部分です。学校側の対応云々は別にして、それによってもたらされる感情に気づいてあげられなかったのが最大の失敗であり、反省点です。
転校時に気づかないと失敗に繋がるケースもある
転校する場合だけでなく学校選び全般に言えることですが、重視すべき物事を見誤ると失敗するケースが多いようです。
我が家で失敗したのは、1校目で「先生との相性が悪かったから、理解してくれる先生のいる学校にしなければ」という部分だけに注目して2校目探しをしたことでしょう。
転校するにあたって重視したのが環境面と先生の理解でした。そして、実際に、3ヶ月限定だったけど娘を理解してくれる先生のいる学校にしました。(もちろん、感覚過敏のことは通り一遍理解しており、転校先にも伝えてありましたが、本来ならこちらの支援依頼に比重を置くべきだったのです。)
でも、担任なんて、いつかは変わるもの。せっかく良い先生に巡り合えたと思ったのに、わずか3ヶ月で退職してしまいました。そして、後任の先生が2年間娘の心の支えとなってくれたものの、前任には及ばずで。
娘の感覚過敏については目に見える範囲で配慮してくれたものの、目に見えない部分での不安も大きかったようで、娘の不安は徐々に増えていったのです。そして、先生が出張などでいなくなる場合には登校するのが難しくなってしまいました。
感覚過敏への対応は学校によって全く違った
感覚過敏についての理解は母である私も理解不十分だったのですが、学校での対応について振り返ると以下のように全く異なりました。
1校目
「慣れたら大丈夫」的なサポートであり、「慣れ」=「時間経過」という意識で強制参加させられるようになりました。そのため、娘は授業参加が苦痛になってしまいました。
2校目
「慣れたらやりましょう」的なサポートだったので、「時間経過しても慣れるワケないので無理」な状態だと授業参加できないで、「苦手だけど学校来れてるから頑張ってる!」的な見方をされてしまいました。
でも、この当時、私自身もまだ対処方法が分からなかったし、先生方の指導に対して疑問を抱いていませんでした。
偶然巡り合えた3校目
2校目で不登校になった際に、娘が学校に通うのは無理だと諦めていましたが、フリースクールでの失敗を経て偶然巡り合えた3校目(フリースクールに通うために再度引越ししました)では、運良く娘が学校を好きになるほど良い対応をしてもらえました。
過敏への対応方法は、「過敏は克服しなくていい」という主旨で、学校側で娘の困難な場面を極力回避できるよう予測してサポートしてくれました。このサポートにより、週1~2回の短時間登校だけでなく、様々な学校行事などにも参加できるようになったのです。
4校目(中学)
4校目となる中学校では、娘の過敏について入学前から相談しており、できるだけ対応してもらえるようになっていました。ただし、支援学校と違って支援級だと先生の手が足りない可能性もあり、対応できない場面もあることを踏まえて母が付き添い登校することになりました。
また、学校生活や行事等の都合上、娘の過敏に合わせられない場面が生じる可能性がある、という話も最初から出ていました。それについては、母が付き添い登校しているため、その都度相談しながら対応していきましょう、という話になりました。
また、中学校の場合は小学校と異なり進路を見据えて選ぶ必要があります。その点では、どの中学校も満足できる内容ではなく、やむを得ず選んだのが4校目である(引っ越した先の学区の)公立中学の支援級でした。
ちなみに、3校目から4校目に引っ越したのは夫の転勤が理由でした。引っ越すにあたり、ある程度自治体を選ぶことが出来たものの、「娘の過敏を考えるとどこの自治体に引っ越してもだいたい同じような結果になるだろうな」というのは予想していたので、最終的にその自治体を選んだのは、夫の通勤事情優先で決めました(汗)
不登校からの転校で改善するためのポイント(まとめ)
引っ越しについては、引っ越しした場合でも良い環境(場所・学校等)に巡り合えるか分かりません。引越しはリスクが大きいので最終手段と考えておく方が良いです。
不登校から転校して改善できるかという問題は、原因によって異なります。また、子供が立ち直るには時間が必要です。そのため、焦らず以下の項目をクリアした後に転校するかどうか考える方が良いでしょう。
- 不登校の原因を突き止める
- 自己肯定感を高める
- 不登校を楽しむ(不登校は悪いことではない、と感じるようになる)
では次に、細かくお話ししていきます。
不登校の原因を突き止める
子供が不登校になる原因は1つとは限らない
子供が直接話すことは嘘ではないけど、その言葉の中に他の原因も隠れている可能性があります。
複数の原因を突き止めるため、子供の様子を見たり、学校でどんな様子だったかを知ることが大切です。
原因によっては転校で簡単に改善できる可能性もある
「いじめ」による不登校の場合なら、いじめっ子がいない環境で新たにやり直すのも比較的簡単かもしれません。ただ、また別タイプのいじめっ子が転校先にいる可能性もあるので、よく環境を選ぶことが重要です。
また、勉強が分からない・成績が悪い等が原因の場合も、勉強を理解できる環境に変えることで改善できる可能性もあります。
自己肯定感を高める
ただ、子供が辛くて自己肯定感が下がっている場合は、慌てて転校先を探しても成功しません。学校に通うだけのエネルギーを失っているのですから。このような場合にはゆっくり心身を癒して元気になることが先決です。時間がかかるかもしれませんが、慌てずに待つ必要があります。
そして、子供の自己肯定感が下がっているならお母さんの自己肯定感も下がっている可能性があります。子供ばかりに注目せず、1日10分でも良いので自分の時間を作って、自分が心から笑顔で過ごせるよう取り組んでいくと良いですよ。
不登校を楽しむ
以下は、我が家で娘が不登校を繰り返して気づいたことです。
- 「不登校はいけない」「早く再登校させなければ」と焦る必要はありません。
- 子供にも感情があります。「学校に行きたくない、行けない理由」があるのです。それを忘れていたら気付き、子供の気持ちを理解することが大切です。
- 子供の気持ちを受け止めることで子供が安心することもあります。
- 子供の心が元気になったら再登校できる可能性もあります。また、元の学校に戻りたくない場合には、その時点で転校を考えても良いでしょう。
- 学校に通うだけが義務教育ではありません。学校に戻るのが嫌なら、それ以外の場所を模索し、子供が笑顔で楽しく過ごせるようにしていきましょう。
さいごに
初めて不登校になった当時はものすごい不安で苦労しましたが、今思うと、娘のことを真剣に考える良いきっかけになったし、娘の3回の不登校を通じて「親として育てられているなあ」と実感しています。
我が家の場合には簡単に引っ越しを選択してしまいましたが、安易に決めても成功しないケースが多いと思います。(でも、1回目の引越しについては、あまりにも辛い環境だったので後悔はありません。)ですので、引っ越しや転校を考える前に子供が何に悩んでいるのかを把握しましょう。
どちらかというと、不登校の子供は自己肯定感が下がって心も疲れている傾向があるため、まずは不登校の原因を突き止め、「辛かったね」と共感するのが大切です。
そして、そんな子供を1日中見ているお母さんも、学校対応などで疲れてしまっているでしょうし、子供と一緒に少し休憩してみるのもおすすめです。お母さんが元気ないと、子供も元気出ないのですよね。なので、ぜひご自身が元気になり、笑顔で過ごせるようになりましょう。子供はお母さんが自然に笑顔になっているのを見ると安心して元気になりますよ。
その時点でお子さんが転校したいのであれば、そして、金銭面などが可能であれば、家族で相談して引越しや転校を決めると良いでしょう。
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