子供が不登校になると母親としては悩みますよね。
学校に行かずに家に引きこもっている子供を見ると、

この先、どうすれば良いのかしら・・・?
と悶々としてしまうものです。
そして、学校への対応や、放課後デイやフリースクール等の居場所が無いか探したり、病院や児童相談所等に相談する人もいるでしょう。
でも、実はあれこれ奔走する前に考えるべきことがあるのです。
それは、母親のメンタルです。
実は、不登校歴3回(小学校2回、中学校1回)の我が家では、母親(=自分)がメンタル管理したつもりで実はノイローゼ状態だったこと、更に、それが娘に悪影響を及ぼしていたことに先日気づきました。
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不登校は母親のせい?周囲の無理解に疲れたメンタルの回復方法は
不登校の母親のメンタル、なぜ重要なの?
子供が不登校になった時に何よりも大切なのが、母親のメンタル維持です。
不登校児は母親の影響を強く受ける
その理由は、子供というものは母親の影響をマトモに受けるからです。
不登校だと子供が一日中家にいて、母親との関係がより一層近くなります。
「子供は親の鏡」という言葉があるように、親の深層心理がそのまま子供に影響を及ぼしてしまうのです。
多くの不登校児は自己肯定感がかなり下がった状態になっています。その時に母親がメンタルを維持できれば良いのですが、コレが非常に難しいのですよね。
↓
自己肯定感下がった子供を見ていると更に不安になる。
↓
子供に引き摺られて凹んでしまう。
↓
子供はメンタルの凹んだ母親を見て、更に自己肯定感が下がっていく。
このような負のスパイラルにハマっていくのですから。
我が家の場合、最初の不登校では娘の状況から「不登校になっても仕方ない。それだけ酷い対応を受けたのだし。」という思いでした。でも、実際に不登校になってみると、想定外の状況に衝撃を受けたのです。
それは、一日中娘と顔を突き合わせていなきゃいけないという状況でした。
と思う人もいるでしょう。
でも、24時間娘と一緒にいるという状況が母親にとってどれだけ負担か、というのは実際にそうなってみないと分からないものです(特に我が家は母子分離不安があったので、娘の目の届かない距離まで離れることができませんでした)。
1日中家にいても、きちんと規則正しく自分が管理しないでも勉強したり運動したりしてくれれば良いですよね。でも、不登校状態ですから、
・勉強やる気ない
・何もやる気になれずにボーッとしている
このような子供が案外多いのですよね。
そして、母親としては、こんな状態の子供にどう接したら良いのか分かりません。

叱ったら更に落ち込むだろうし、ハッパかけるのも難しいし。
何と言えば良いの!?
そして、我が家の場合には、更に追い打ちをかけてきたのが学校からの登校刺激でした。
最初の小学校では不登校を完全否定され、毎日担任が電話をかけてきたり、近所の同級生に様子を伺うよう指示して家まで訪問させてきたのです。
★最初の不登校の様子について気になる方はこちらの記事をご覧ください。
→不登校その後はどうなった?原因が先生だった1校目小学校の実例と反省
これによって、私は更にイライラしたり、不安になりました。そして、娘も私と同じように同級生に会いたくないと言いつつ精神不安定になっていたのです。
こうして負のスパイラルにより、私も娘も更にメンタルが低下してノイローゼ気味になっていました。
不登校児の居場所は家庭が一番!
不登校児にとって一番大切な居場所は家庭です。
学校に行けないのだから別の居場所を探さねば、と奔走する母親もいますよね。私がその典型例だったのですが(;^ω^)
別の居場所を必死で探す行為が、逆に子供の心を傷つける結果になるケースもあります。ですので、不登校になった時に慌てて「居場所を探さねば」と奔走するのは危険です。
我が家の場合、2校目の不登校では「公立の小学校は娘には合わない」という結論が出ました。ですので、単細胞な私は

学校が合わないから、フリースクールに方向転換して探そう!
と考え、あちこちのフリースクールの資料を集めました。また、それと並行して、小学校でもう少し配慮してくれる方法がないのか教育委員会に相談しようとしたりしました。
★2回目の不登校の様子について気になる方はこちらの記事をご覧ください。
→小学校が怖い、つまらない。支援級で不登校へ至った発達障害児の事例
でも、そこでなかなか上手くいかずに教育委員会とは話がかみ合わずに怒ったり、その他の教育相談に行っても長時間話したけれど、
と言われて終わったりしました。また、フリースクール探しでは、集団行動に馴染めない娘に合う場所が全然見つからずに途方に暮れました。
その様子を見ていた娘は、私の行動や気持ちの落ち込みに居たたまれなかったようです。

学校は行けないし。
フリースクールも見つからないし。
ウチに居てもお母さんが私のことでいつも落ち込んでいる。
でも、外に出るのは怖いし、どうしよう・・・。
こんなの最悪なんですよね。一日中、娘がホッとできる空間がなかったのです。
と家庭のせいにする人もいます。
確かに学校よりはマシかもしれません。でも、親が「子供の居場所が見つからない」と奔走していることは、裏を返すと、親が「子供の一番の居場所は我が家だ」と認めていないのです。そんな認識である以上、子供にとって安心感のある家になってはいません。
だから、まずは家の居心地をよくするために、親のメンタルを良い状態にして、明るく楽しい家にすべきなのです。
不登校児は親の本音を見抜く!
不登校児はある意味、繊細な子供ばかりです。
そして、親や周囲の心の奥底を見抜く力があり、母親の上辺だけの「家にいて良いんだよ」という言葉に騙されません。
心の奥底で母親が、

あーあ、不登校になって困ったわ。
勉強が遅れて困るし。
子供に家に居られると自分が身動き取れなくて困るのよね。
このような気持ちがあると、子供は心の奥底の言葉に影響されてメンタルを病む傾向があります。
我が家の場合、過去2回の不登校実績があったので、3回目に中学校で不登校になった際、親のメンタル維持が重要なことは既に理解していました。
そして、私自身も娘があのまま中学校に通っても(娘にとっては)成長の助けにはならないだろう、という気持ちがあったので

不登校でいいよ!お母さんは全然大丈夫だからね!
と言っていたのです。心からそう思っていたはずなんですよ。
そして、メンタル維持は完璧!と思い込んでいました。
★その様子はこちらの記事をご覧ください。
→不登校は母親のせい?周囲の無理解に疲れたメンタルの回復方法は
でも実は、腹の奥底で、

家に居られて迷惑だわ!
ますます私が娘の勉強を見なきゃいけない。
仕事ができなくて困るわ!
・・・とか思っていたんですね。それに気づいたのは一週間前のことでした。
分かったきっかけは、娘に「不登校になった1年前は毎日息苦しくて辛かった」と言われたことです。
正確には、

不登校になって2週間くらい経った頃から半年間くらい、
家の空気が物凄く悪くてよどんでいて、呼吸するのも辛かったの。
どうしたら良いのか分からず、とても悩んでいたんだよ。
大晦日には、私って生きていていいのかな・・・と思った。
という言葉でした。
娘の場合、感覚過敏があるせいか動物並みに感覚が敏感です。そして、感じ方の表現として「空気が良い」「空気が悪い」という言い方をする傾向があります。
また、娘の呼吸については様々な人に指摘されてきましたが、かなり浅い傾向があります。そして、この数年間は深夜に突然、息苦しくなって眠れずパニックになる傾向もあり、常に不安状態なのです。
ということで、言われた瞬間は何を言っているのか分からず驚いたものの、よく考えてみると「空気を悪くした」「生きていていいのかな、と思わせた」のは、恐らく母親である私のメンタルが原因だと気づきました。
もちろん呼吸が浅いのは娘の体質的な問題もあるでしょう。でも、娘が「生きていていいのかな」とまで考えたことに対しては完全に私のメンタルがマトモならあり得ないことだったので、そう思わせてしまったことに対して申し訳ない、という気持ちになりました。
不登校で母親がノイローゼ状態なのに無自覚だった
私にとっては「3回目の不登校こそメンタル最強」と自負していたはずですが、再度思い起こしてみると「1~2回目の不登校よりは健全だった」というだけであり、3回目は自分を騙して元気なフリをしていただけだったのです。
不登校で母親がノイローゼだと気づいたのは?
娘が完全に不登校になったのは2019年12月初めでした。
そして、娘が「空気がよどんでいる」と感じていたのが、12月中旬頃から2020年5月頃まで。
ということで、最初は娘も私も、コロナウイルスの流行や緊急事態宣言がメンタルに影響したと思い込んでいましたが、よく考えると微妙に時期が異なります。日本でコロナウイルスが問題になり始めたのは1月中旬なのですよね。でも、娘の指摘した時期はまだ武漢で流行しはじめた頃であり、私達が感じる前のはず。(娘は過敏体質だけど、さすがに予知能力とか第六感までは無いと思います。)
ということで考え直してみると、娘の不登校によって私のメンタルが実は崩壊寸前だったことに気づかされました。
不登校による母親の悩み
考えてみると、不登校になった当時は以下のことでかなり悩んでいたのです。
・個別指導塾の先生が娘の理解をせず話がかみ合わないことに気づき、続けるか悩んでいた
・個別指導塾の先生の教え方だと娘が勉強を理解できてないことに気づいて、私が補足で教えることが増えていた
・中学校との関わり方で悩んでいた(行事である「学習発表会」に参加するかどうか、など)
書き出してみると意外と悩みが多かったのですよね。
(ちなみに、1日中家にいることについては、元々中学校で付き添い登校をしていたので不登校でも全然状況が変わりません。なので問題ありませんでした。)
でも、親がメンタルを病むと子供に影響する、ということは知っていたので、

色々悩むことはあるけど、元気に振る舞うようにしなきゃ!
と相当無理して明るいフリをしていたのです。
こんなことで、私の心の中は相当ブラックだったのではないか、と今感じてます。
こういう親の思いというのは、残念ながら、子供にバレるのです。頭では分からなくても、肌で親の欝々した気持ちを感じ取ってしまうのですね。
不登校でメンタル回復した時期とその理由
私自身はメンタルを病んでいたことに気づかなかったのですが、娘はしっかり意識できていました。
それは、5月中旬頃のことで、

家の空気が突然良くなり、外の景色がとても綺麗になった。
と言っていました。(娘は絵を描くのが好きなので、その様子をスマホのメモ帳に描いて、娘の好きな「記念日」として記憶しています。)
そして、その時期を考えると、
・緊急事態宣言の解除で、堂々と街中を歩けることが嬉しかった時期
・個別指導塾をやめてスッキリした時期(コロナの影響で数ヶ月間休会していたのでやめる時期が遅くなった)
こんな感じなのですよね。
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このように、私のメンタルがモロに娘のメンタルに影響を及ぼしていたことに気づき、メンタル維持はとにかく最重要課題なのだと思い知らされました。そして、心の奥底にドロドロした感情を抱いていると娘は見抜いてしまうのだ、という恐ろしさも痛感しました。
さいごに
子供が不登校になった時に何よりも大切なのが、母親のメンタル維持です。
何故かというと、子供というものは母親の影響をモロに受けるからです。
そして、不登校児にとって一番大切な居場所は家庭です。だから、母親は外にばかり居場所を探そうとせず、まずは家の居心地をよくする方が良いです。その際に欠かせないのが明るく楽しい家であり、母親の笑顔なのです。
その際、母親の笑顔は無理矢理作っても意味がありません。
不登校児はある意味繊細なので、母親の上辺だけの「家にいて良いんだよ」という言葉に騙されません。心の奥底で子供への不満を抱いていると子供は反応してしまうのですよね。
不登校なのに心から楽しく笑顔で過ごすというのは難しいですよね。我が家でもここまで到達するのに相当長い年月費やしました。
これは子供1人1人違うし、母親も1人1人違うので、こうすれば答えが見つかる、という訳ではありませんしアドバイスもできません。でも、周囲に振り回されずに子供をじっくり見ていくと、どこかにヒントはあるし、必ずその人にとっての最適解が見つかるはずです。
ですので、諦めずによく子供をみて、何が良いのかを感じていきましょう。そこから湧いてくる感覚を大事にして試行錯誤してみてくださいね。
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