支援学校とはどんな学校でしょうか。
また、支援級に比べて何が良いのでしょうか。
ウチの娘は発達障害グレーゾーンで中学進学時に両方とも見学と体験をしたのですが、どちらの方が娘にとって良いのか非常に悩みました。というのも、教育委員会では「支援学校の方が向いている」と言っていたのですが、そこに「何かが違うのではないか」と違和感が生じたからです。
今回は、その当時に感じた支援級と支援学校の違いや、支援学校を選んだ場合の利点や将来想定されること等をまとめました。
支援学校とは?
支援学校は心身に障害のある子供が通う学校で、幼稚部から小学部、中学部、高等部まであります(学校教育法第72条に定められています)。
対象者は、視覚障害、聴覚障害、知的障害、肢体不自由、病弱者(身体虚弱者)。
教育内容は「幼稚園から高等学校に準じた教育」が基本ですが、それに「自立を促すために必要な教育」が追加されているのが重要ポイントです。
支援級や支援学校に今まで無縁だったお母さんにとってはイメージが浮かびにくいと思うのですが、様々な障害がある場合は勉強面だけでなく生活上でも困難なことが多くあります。支援学校では自立が目的なのですが、生活上での困難があると自立できませんよね。そこで、生活上での困難を克服し、自立できるよう必要な知識技能を教科に取り入れているのです。
まあ、その結果、支援学校に行くといわゆる主要五教科(国数英理社)はあまり勉強せず、作業的な科目が増えます。ただ、支援級(知的障害学級)の場合も主要五教科は多くないので、中等部の内容は似ているのかもしれません。
★知的障害学級の勉強については以下の記事をご覧ください。
→知的障害学級の授業は?中学支援級の内容に驚愕!娘が不登校になった理由
支援級より支援学校が良い点を教育委員会で質問
娘は小学6年生の秋に引越ししてから再度就学相談へ行き、判定を受けたのですが、支援級(知的)だろうと思っていたけど教育委員会の判定は支援学校でしたΣ(゚Д゚lll)
★詳細は以下の記事をご覧ください。
→就学相談の判定が不服な場合どうする?覆すのは可能か悩んだ結果
支援級と支援学校のどちらが向いているかは子供によって異なりますが、娘が「支援学校の方が向いている」と言われた理由は主に2つあります。
(母子分離不安・感覚過敏によるパニック対応・勉強の個別対応など)
(2)上級学校への進学を考慮すると、落ち着いた環境で長く過ごせる方が安心だろう。
教育委員会で長時間の面談を行った際には、先生方の個別対応や、教室の落ち着き度は支援学校の方が優れているという話をされました。そして、

どちらにせよ高等部は支援学校になるから、中学校から落ち着いた環境で過ごす方が良いと思いますよ。
と言われて「えっ、そうなの?」と思って言葉を変えて、

中学校が支援級だと、普通高校に進学する生徒は少ないのですか?
と質問したところ、

普通高校はありませんね。だって、高校進学する意味ないですから。
それに、支援級の教育課程は、高校進学する内容ではありませんし。
ですって。
つまり、中学で支援級(知的障害学級)を選ぶと、自動的に支援学校(高等部)への片道切符を切られるようなものなのです。
たぶん、就学時判定の際にこの部分をきちんと確認せず、後で慌てふためく支援級ママさんは多いのではないかと感じています。
支援学校を実際に見学して感じたこと
支援学校の見学は、教育委員会の担当者が日時の設定をしてくれ、実際に当日も支援学校の入口で待ち合わせをしてから支援学校の先生に会いに行く形になりました。
娘と一緒に見学した支援学校には小、中、高等部が併設されていて、全校で約300人程度の学校です。一般的な学校と比べると小規模とはいえ、同じ敷地内に300人の生徒がいるので非常に賑やかです。また、支援学校はスクールバスが沢山あり、利用する生徒が多いので到着時刻になると一度に生徒が現れるので驚きました。
ちなみに、見学と体験、両日とも8時半過ぎには支援学校に行きましたが、スクールバスの生徒はまだ到着前だったので、普通中学の開始時刻よりもゆっくり開始になるのが分かりました。
校舎に入るとまず感じたのが、建物がとてもきれいだったこと。
様々な生徒のケアが必要なので、通常の小中学校よりも廊下が広い設計だったようだし、様々なスペースにゆとりを持って作られています。(通常の公立学校よりも予算が多く組まれているんだろうなあ、と想像してます。)
潔癖症の娘にとっては、きれいな校舎はとても重要ポイントだったので(汚い場所があるとそこに近づくのも拒むのですが、結構手足が震えたりするケースもあるので単なる嫌悪感でなく、不安神経症の一種になっているようです)、

こういう綺麗な学校なら悪くはないかもしれない!
という考えが浮かんでいました。
支援学校の人数を多いと考えるか、少ないと考えるか
ですが、見学し、後日再度訪問して体験しながら特に気になったのが、他の生徒の中に馴染めるかどうかという点です。
「支援学校は支援級よりも個別対応ができる」と教育委員会で言われたけど、やはり支援学校は大所帯なので大勢で行動することも多いのですよね。
支援学校は少人数制
支援学校の1クラスは5~6人しかいません。(支援級は小中学校ともに8人に対して1人の先生、支援学校は小学校が6人に対して1人の先生です。ただし、重度障害の場合は3人に1人の先生という割合です。)その5~6人の生徒で広い教室を使って授業するのですごく余裕があるんですよね。
場所的にも、先生の目の行き届くかどうかという視点でも、少人数のクラスというのは非常に魅力的でした。
支援学校の全体授業は大人数で圧倒される
ただ、娘が落ち着いてその教室で過ごせるかというのは別問題なんですよね。
少人数のクラスだけで授業を受けるなら良かったけど、学校全体で朝のマラソンなどをしたり、となると、校庭に移動する際に通路や下駄箱が混雑したり、走る時にごちゃごちゃします。少人数とはいえ、クラス数名で行動するのは娘にとって難易度が高い様子でした。
このような集団行動は、特に何も気にせず先生の指示に従うことができれば問題ないのです。でも、ここに感覚過敏や不安神経症という要素が入ってしまうと、先生の指示を守ろうとしても恐怖や不安が生じてしまい、出来なくなってしまいます。
こういう場合、支援学校ではどうやって対応してくれるのだろうか・・・。と悩むんですよね。
支援学校では最後に「何でも質問したり、要望を出してくださいね」と言ってくれたけど、ハッキリ言って、「今日のような集団行動には馴染めないので、個別対応して欲しいのです」とは言いづらいし、言えないなあ・・・と感じました。
だって、他の生徒は素直に先生の指示に従うことが出来ているのに、娘だけどう配慮してもらうんだろうと。(見学して感じたのは、支援学校はある種の軍隊的な統制が取れている集団で、そこでスムーズに行動できるからこそ利点があるし、生徒の長所を伸ばせるということです。)
感覚過敏は慣れで解決できない
感覚過敏は「慣れれば治癒する・出来るもの」ではありません。下手すると卒業するまでずっと配慮をお願いする必要があるのです。そのため、大人数の支援学校そのものに対する過敏さがある娘にとっては、逆にかなり厳しい環境ではないかと感じてしまいました。
1クラスの人数は確かに少ないです。でも、全体授業の際にはクラス単位で行動します。その際に、大人数に刺激を受けて集団行動を乱す可能性があるのですよね。(実際、体験時にも全体人数の多さにビックリして、クラスの列から遅れてしまい、クラスに入れず先生や他の生徒に迷惑をかけました。)
そして、支援学校には様々な生徒がいるので、聴覚過敏もある娘にとっては様々な恐怖が生じるようです。
支援学校を見学と体験は両日とも2時間程度でしたが、その中で娘が他の生徒と近くになる度にビクビクする様子等を見て、「娘には大人数の学校というのは難しい」という気持ちが強くなっていました。
学校には何を期待するべきか?
不登校経験のない親には理解してもらえないかもしれませんが、不登校をすると、親も子供も「なぜ学校って通うのかなあ」と考える人も多いはずです。「義務教育だから学校に通わなきゃいけない」と思う人もいるでしょうけど、本来の義務教育は「子供が教育を受ける権利がある」であって、学校に通わなきゃいけない」ものではありません。
確かに、学校に通う方が親としてはすごくラクだし、お金も最小限で済みます。でも、イヤイヤ学校に通っていたり、怖い環境だけど先生にお願いして怯えながら学校に通うというのは子供の意欲を削ぐ結果になりますよね。
支援学校では「何でも相談してくださいね」と言われたし、相談すればある程度は個別対応可能なのかとも思うのですが、少人数の中でもリラックスして過ごせていなかった状況を見てしまうと、この支援学校で過ごすためには1対1で先生についてもらうしか方法は無さそうだ(でも、そこまでは対応してくれないだろう)というのが当日の結論でした。
支援学校の生徒は皆とっても素直!
私自身、日々常に悩み葛藤しながら子育て継続中なので、きちんとした答えを導き出してはいません。でも、この時に感じたのは、支援学校の教育方針が娘の特性を殺すものではないかということでした。
というのは、支援学校では個別対応してくれる点では一番娘にとっては有難い環境だけど、教育方針として「人の指示に従って素直に行動できる人を育てている」学校という印象を受けたのです。
「それは(人として)当然でしょ。」と思うかもしれません。確かに、素直なことは良いことではあるし、人の指示に従うことができるのは大人になった時、社会人として当然のことでしょう。
でも、「全てを鵜呑みにして従う」というのが難しい特性の人もいるのです。何か言われた時に、「なぜそうするのだろう」「なぜ、そうなるのだろう」と、全ての物事に「なぜ、何?」を繰り返すタイプです。ウチの娘はまさにそのタイプなのです。物心ついた時から全ての反応がコレであり、身近にいた私は「なぜ、何、どうして!?」と毎日責めるように言われ続けてコミュニケーションが大変でした。
今はだいぶ成長して、自分で調べる手段が分かってきたので母親としては少し楽にはなりましたが、未だに娘はどんな場所に行っても人に指示されると「なぜこれをやらなきゃいけないのだろう」と疑問を抱きボーッと眺めるだけのことが多いです。自分にそれをやる必要性があると納得しないとやる気にならないし、出来ないのです。
そんな娘が支援学校へ行ったらどうなるのだろう・・・と想像すると、あまりのミスマッチに愕然としてしまったのです。
支援学校から就職への流れ
支援学校へ行く場合、中等部から入っても、高等部から入っても、どちらにせよ高等部卒業時に就職という流れになります。そして、支援学校の生徒は就職を目標に授業を受けています。
確かに、普通高校を卒業したら大学や専門学校に行かずに就職するケースもあります。
ですので支援学校に行く場合も同じ、と考える人もいるでしょう。また、支援学校の方が就職口も多いし、特に障がい者手帳を持っている人にとっては障がい者雇用枠での採用があり、とても有利だと言われています。
就職口を考えれば「普通高校よりも支援学校の方がすごく良い」という人も多いでしょう。
少なくとも、私が相談した先では、娘の将来を考えると支援学校から障がい者雇用枠の就職が良い、と医師や作業療法士、教育委員会などに言われました。
確かに就職というのは人生における一大イベントではあります。高校入試などの次に控えていて、そこに向かって必死に勉強したり必要な技能を身につける努力をしますよね。親としては、そこをゴールすればより良い人生になるだろうと考えるのですが、実はここがスタートラインなんですよね。
それまでは親や学校の先生が様々な支援をしてくれるけど、そこから先は自分で考えていくことになります。でも、「就労と自立だけが目的」になってしまうと、一度躓いたらどうするの?人生って何?となりかねないなあ、と感じていました。
児童精神科医のツイートで気づいたこと
悶々と悩んでいたところに、以下の児童精神科医の連続ツイートを発見しました。
けれど親たちを「就労」と「自立」に向けて駆り立てているものは、何なのか。自分の本当の「敵」はそれだろうと思う。国の施策から始まって、身近な事業所の広告に至るまで、焦燥と不安をかき立て、就労と自立の目標を押しつけているのは、誰なのか。それは「社会」としか言いようがないのだけど。
— afcp (@afcp_01) March 9, 2017
ちゃんと説明すると長くなってしまうので端的に言うと、就労できることを直接目標とせず、充実した生活、特に消費生活を経て就労したくなることを目標にすること、同様に自立できることを目指さず、自由な生活のために自立したくなることを目指すのが無難だと思います。
— afcp (@afcp_01) March 28, 2017
自分は薄い学術的根拠に基づきながら
・就労を目指さず(趣味を通じた)人生の充実を目指す
・自立を目指さず自由な人生を目指すのが無難ですよと、よくお話ししているのだけれど、この論文の結論の方向はしっくりくるよな。引用で入れるかなあ……。
— afcp (@afcp_01) October 17, 2020
ツイートを短くまとめさせていただくと、以下のような内容になるかと。
「就労」や「自立」は直接目標にするとこじれやすい。ただ現状は、社会全体が親を「就労」と「自立」に向けて駆り立てているのが問題。
そうではなく、就労・自立したくなることを目標に、社会や親が興味や好奇心をはぐくむ教育環境を作り、若者が自由な人生を歩み、充実した結果として「就労」や「自立」に至るのが望ましい。
また、別の精神科医も同じような内容を発信しています。
その環境に適応することと、その環境で幸せに過ごすことは全く別次元の話なのだが、前者ばかりが求められ、子ども自身の幸せをネグレクトされたまま周囲に調和することばかりが期待されがち。この世は地獄かと思う。#子どもの視点
— 井上祐紀@子どもと大人の精神科医 (@yukichildpsy) October 21, 2020
今の世の中、確かに「働かざる者食うべからず」ではあるのですが、社会も親も、子供に「幸福」でなく「環境に適応すること」だけを求め過ぎなんですね。
知的障がい者の場合、特に小学校入学時から「就労」と「自立」を前提に教育されます(知的障害学級や特別支援学校の場合)。そのため、「幸せとは何ぞや」を教育してくれる環境や先生が不在になっているし、子供自身もそこを抑圧されて育つから「本当の幸せ」を勘違いして大人になっていく可能性があるのですよね。
そこを疑問に感じない子供ならまだ救いようがあるのですが(社会や親の敷いたレールで何も考えずに生活できるから)、疑問に感じる子供の場合には不適応に陥り、不登校ならまだ良いけど、鬱や自殺などに追い込まれる子供が多いのは、日本社会が目標と結果を逆にしてしまったからではないでしょうか。
さいごに
ようやく最近になり、これらの精神科医のツイートを読んで自分のモヤモヤした気持ちの正体が掴めたのですが、子供には自分で人生を選んで欲しいし、それは打算や優劣でなく「自分自身が幸せと感じられる」基準であって欲しい。そして、そのためには「幸せ」を感じられる豊かな人間に成長する必要があるし、そうなって欲しいのです。
もちろん、支援学校だけでなく普通高校の目標も最終的には「就労と自立」なのでしょうけど、「できる・できない」でなく個性を尊重してくれる高校は沢山あります。そんな希望に満ちた高校で人生を充実するための豊かさを吸収してほしいのです。
「不景気な世の中なのにそんな甘い考えじゃ駄目だよ」と思う人もいるでしょう。でも、これからの世の中は「自分自身の長所を伸ばすこと」こそ勝負じゃないかと感じています。特に発達障害児は凸凹特性が激しいけど、全体主義の中で出来ないことを頑張って皆に合わせるよりも、自分にできることを楽しくより伸ばしていく方が成長に繋がり、最終的な就労や自立に結びつくのだと思うのです。
支援学校を全否定するわけではありませんが、支援学校では就労や自立を目指すあまりに、人生における豊かさや、子供の長所を伸ばすための教育が忘れられてしまっているような気がしました。
もちろん、子供によっては支援学校が合うケースも多いし、子供の特性を尊重して対応してくれる支援学校も沢山あると思います。我が家は残念ながら合いませんでしたが、様々なケースがあるので、もし支援学校を検討しているのであれば、何度か見学や体験をして、親子で体感してみることが重要です。ぜひ学校に足を運び、合うかどうか納得行くまで確かめてください。
コメント
ではあなたのお子さんの為に健常者は税金を納めていかなきゃならないのですか。。。
そもそもご自分で我が子には障害があるからと認めて手帳や手当の申請に行ったのですよね。
なのに学校は普通でと言うのは矛盾していませんか。
普通なのだったら手帳や手当はいらないのではないのですか。
記事中で支援学校のデメリットを論っておられますが、支援級
ならそれらすべてが解消されるわけではありませんよね。
ニコママさん
コメントありがとうございます。
長文になりますが、お返事させていただきます。
>ではあなたのお子さんの為に健常者は税金を納めていかなきゃならないのですか。。。
・・・あのー、税金というのは「あなたのお子さんのために」という性質のものではないと思いますが。
でも、うちの娘のためにニコママさんが税金を納めて下さっているのであれば、ありがとうございます。感謝いたします。
ただ、支援級に在籍している子供が全て手帳や手当をもらっている訳ではありませんのでご理解ください。
そこまで重度障害でなくても支援級該当と言われるケースはあります。我が家では療育手帳は最低レベルで取得していますが、殆ど用途がありません。また、手当は不該当だし、もらおうとも考えてません。将来的にも障害年金をもらえるようなレベルではないと考えてます。
それに、我が家の場合、学校の勉強ができないというだけであって、娘を支援してくれている人には「なぜ支援学校判定なの?」と言われるような外見と中身なんですよね。ただし「公立の普通級ではやっていくのが難しいよね」というのは意見一致していたので、それ以外の進学方法を模索していました。
>なのに学校は普通でと言うのは矛盾していませんか。
ニコママさんがどの程度発達障害の教育の実情をご存知なのか分からないのですが、
発達障害で知的障害区分になってしまうと、「勉強はできないから、生活レベルだけを学校で身につけましょう」というスタンスになってしまい、新しい物事を学ぶことができなくなる、それが支援学校の実態だと感じてます。(少なくとも私の住んでいる地域では。)
でも本当は、発達障害児というのは、学び方が分からないというだけであって、学び方が分かれば伸びる子供ばかりなんですよ。
でも、残念なことに、日本の教育は全体主義的であり、学び方が分からない子供を救い上げるような方法ではありません。これは私の娘だけが特別出来が悪いということではなく、他にも困っている子供達が沢山いるし、子供のことで悩んでいる親だって沢山います。
普通級に通いながら「通級」と呼ばれる取り出し授業に参加している子供達もいるし、学校のそういうやり方が合わずに不登校、ホームスクーリングなどの子供達もたくさんいます。
その多くは声をあげることをしませんが、本当に困っているんです。なので、その一例として「こういう風に育った子供もいるよ、でもめげずに頑張っているよ」を発信していきたいと考えて今回の記事にしました。
>記事中で支援学校のデメリットを論っておられますが、支援級ならそれらすべてが解消されるわけではありませんよね
・・・もちろんです。申し訳ありませんが、私の子供は1人しかおらず、全部の物事に対するメリット、デメリットなんて挙げられません。だから、「グレーゾーンで感覚過敏が色々あって・・・という我が家の場合は駄目でした」という実例を書いたはずですが。同じような特性のある子供がいるお母さんの参考になれば、という目的で。
まあ、あまりにも文字数が多くなったので、読みにくかったのかもしれません。
ちなみに、当時の娘の状態やレベルから言うと、中学進学時の適切な選択肢は、支援学校でも支援級でも普通級でもなく、結局、不登校してホームスクーリングするのが一番無難だっただろうと考えています。
ただ、義務教育なので、どこかの学校に所属しなければならないという法的な縛りを考えると、無難な選択が支援級というだけでした。
(支援級でも先生方に迷惑をかけたくないので付き添い登校しながらサポートはかなりやったつもりだし、そもそも1年半も通えるとは想像していませんでした。)
発達障害は1人1人全く特性が異なるし、障害の程度にかかわらず、子供本人も保護者も本当に苦労しています。
そして、残念なことに、支援級や支援学校が全てを1つにまとめて教育できるほど、子供達の特性は1つに統一されておらずバラバラなんです。だから、我が家の場合は不登校になってしまいましたが、支援級や支援学校で頑張って3年間通い続けている子供達だって、それでハッピーかといったら、それは分かりません。ただ、付き添い登校しながら感じたのは、子供達の笑顔が見られることもあったけど、そうじゃなくていつもブチ切れている子供もいました。そういうのが果たして、子供達の将来に良いことなのか・・・とすごく考えさせられたのです。
そんな思いがあって、このブログで色々書いていますし、今後も悩みながら書いていくと思います。